◎コースの向こうに二本の塔・・・
久しぶりに天都の杜へ向った。公園の園路は歩くスキーのコースになっている。今年は例年になく雪は少ないが寒さは厳しい。吐く息でまつ毛に凍てつく。森とぎれると目の前に雪原が広がった。春から秋までパークゴルファーで賑わったコースである。一面が銀世界となっていた。雪のなかにコースを表す石標が見えた。人々の歓声で賑わった頃が嘘のように静かである。コースの向こうに二本の塔が見えた。テレビの放送塔である。紅白に彩られた塔は、冷たく研ぎ澄まされ紺碧の空に、突き刺さるように聳え立っていた。雪原には動物の足跡もなく、さえずる野鳥の姿も見えない。朝の冷気と静寂が私を包んだ。
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